「あいつ……絶対僕らの関係を疑っている。しかもさっきの僕を敵視する眼……戦う気満々だ。前から莉愛をどうして採用したのかと色々聞いてきていた」
「え?」
「もう僕らしかいないし、この後一緒に店へ行こう」
「何言ってるのよ。現地集合でしょ」
ようやく指輪が出来てきた。取りに行くため、時間を決めて店で待ち合わせするつもりだった。
「うるさい、指輪を取りに行くのに、店で待ち合わせとか普通おかしくないか?」
「別におかしくないんじゃない?仕事が別な人だってたくさんいるんだし……」
「……まあ、それはそうかもしれないが、そうじゃない、須藤のことだ」
「なんなの?!」
「我慢も限界だ。妻は他の男に言い寄られて、夫がいることも言えず、断りもしない。何より、それを茫然として見ていた僕も馬鹿だ。本当に馬鹿らしくてやってられない」
「え?」
「今日だって電車で君にどれだけキスしたかったか……」
莉愛はあまりのことに息をのんだ。
「目の前に毎日君がいるのに、触ることも笑顔で甘やかすことも禁止されてる。君は勉強がはかどるかもしれないが、逆に僕はイライラして仕事が滞る」
「祐樹さん……」
莉愛が祐樹の顔を見上げてつぶやいた。
「え?」
「もう僕らしかいないし、この後一緒に店へ行こう」
「何言ってるのよ。現地集合でしょ」
ようやく指輪が出来てきた。取りに行くため、時間を決めて店で待ち合わせするつもりだった。
「うるさい、指輪を取りに行くのに、店で待ち合わせとか普通おかしくないか?」
「別におかしくないんじゃない?仕事が別な人だってたくさんいるんだし……」
「……まあ、それはそうかもしれないが、そうじゃない、須藤のことだ」
「なんなの?!」
「我慢も限界だ。妻は他の男に言い寄られて、夫がいることも言えず、断りもしない。何より、それを茫然として見ていた僕も馬鹿だ。本当に馬鹿らしくてやってられない」
「え?」
「今日だって電車で君にどれだけキスしたかったか……」
莉愛はあまりのことに息をのんだ。
「目の前に毎日君がいるのに、触ることも笑顔で甘やかすことも禁止されてる。君は勉強がはかどるかもしれないが、逆に僕はイライラして仕事が滞る」
「祐樹さん……」
莉愛が祐樹の顔を見上げてつぶやいた。



