「そうだろ?僕も自分じゃないみたいだと最近思っていたところだ」
「「あはは……」」
祐樹の楽しそうな横顔を見て修二は嬉しかった。莉愛のおかげで戻ってきてからの祐樹は昔に戻ったかのようだ。
アメリカへ行く前まで彼は養子のことで家族との軋轢に悩みぬいていた。
笑顔のなくなった彼を海外勤務にしたらどうだと提案したのはサエキ商事の社長だった。
英語の堪能な祐樹を養子にしたがっていたのも彼だ。
いずれサエキのほうに転職してもらうから、今のうちに海外で少し慣れておくようにと自分と一緒に異動させられた。
それも実の父が自分を兄と比べて手放したいからなのかと勘違いしていた祐樹は、渡米してもしばらくは無口だった。
しだいに持ち前の英語力と直感で次々と仕事を成功させてきた。
一時帰国することで家族と再会するとまた何かあるんじゃないかと少し心配だったが、戻って早々運命の女性に出会えたようだし、親友の修二としてはひと安心だった。
その日は金曜日だった。
「本山さん、終わったの?」
うしろから明るい声がした。一年先輩の香苗さんだ。
「はい、何とか入力終わりました」
「今日は早いんじゃない?」
「そうですかね?」
「うん、早くなったよね。慣れて来たんじゃない、ひと月経った?」
「「あはは……」」
祐樹の楽しそうな横顔を見て修二は嬉しかった。莉愛のおかげで戻ってきてからの祐樹は昔に戻ったかのようだ。
アメリカへ行く前まで彼は養子のことで家族との軋轢に悩みぬいていた。
笑顔のなくなった彼を海外勤務にしたらどうだと提案したのはサエキ商事の社長だった。
英語の堪能な祐樹を養子にしたがっていたのも彼だ。
いずれサエキのほうに転職してもらうから、今のうちに海外で少し慣れておくようにと自分と一緒に異動させられた。
それも実の父が自分を兄と比べて手放したいからなのかと勘違いしていた祐樹は、渡米してもしばらくは無口だった。
しだいに持ち前の英語力と直感で次々と仕事を成功させてきた。
一時帰国することで家族と再会するとまた何かあるんじゃないかと少し心配だったが、戻って早々運命の女性に出会えたようだし、親友の修二としてはひと安心だった。
その日は金曜日だった。
「本山さん、終わったの?」
うしろから明るい声がした。一年先輩の香苗さんだ。
「はい、何とか入力終わりました」
「今日は早いんじゃない?」
「そうですかね?」
「うん、早くなったよね。慣れて来たんじゃない、ひと月経った?」



