それから何も話そうとしない彼に、莉愛は無理に聞かないほうがいいんだと思った。彼が自分から話してくれるのを待とうと決めた。
「いずれ一緒に住む家だけど、今住んでいる母の実家は僕が相続していいと言われてる。そこに手を入れるか、どうするか迷ってる。莉愛を連れて行ってから話し合って決めようと思っていたんだ」
「連れて行ってくれるの?」
「ああ、これから一緒に行こう」
莉愛は平屋の一軒家に案内された。庭は草がぼうぼうで、大変な状態だった。空き家になってから手を入れていなかったんだろう。
「ちょっと、こんなすごいところに住んでたの?大丈夫?」
「ああ、君と住むなら手を入れるから安心してくれ」
古い木造家屋。莉愛の実家も同じだが、ここは想像以上だった。まずは掃除が必要だ。奥の二部屋を祐樹が使っているようだった。そこだけ綺麗になっている。棚に写真立てがあった。
「見てもいい?」
「もちろん」
祐樹は台所に入って行った。
写真には祐樹に面差しの似た女性が満面の笑みを浮かべて写っていた。間違いない、彼のお母様だろう。祐樹の美しい顔は母親に似たんだとよくわかった。ものすごい美人だ。そういえば、サエキのお父様も美男子だった。
祐樹がグラスを手に出てきた。
「アイスコーヒーでいい?」
「うん。これお母様でしょう?とても美人ね。すごくいい笑顔だわ。やっぱり祐樹さんに似てる」
「いずれ一緒に住む家だけど、今住んでいる母の実家は僕が相続していいと言われてる。そこに手を入れるか、どうするか迷ってる。莉愛を連れて行ってから話し合って決めようと思っていたんだ」
「連れて行ってくれるの?」
「ああ、これから一緒に行こう」
莉愛は平屋の一軒家に案内された。庭は草がぼうぼうで、大変な状態だった。空き家になってから手を入れていなかったんだろう。
「ちょっと、こんなすごいところに住んでたの?大丈夫?」
「ああ、君と住むなら手を入れるから安心してくれ」
古い木造家屋。莉愛の実家も同じだが、ここは想像以上だった。まずは掃除が必要だ。奥の二部屋を祐樹が使っているようだった。そこだけ綺麗になっている。棚に写真立てがあった。
「見てもいい?」
「もちろん」
祐樹は台所に入って行った。
写真には祐樹に面差しの似た女性が満面の笑みを浮かべて写っていた。間違いない、彼のお母様だろう。祐樹の美しい顔は母親に似たんだとよくわかった。ものすごい美人だ。そういえば、サエキのお父様も美男子だった。
祐樹がグラスを手に出てきた。
「アイスコーヒーでいい?」
「うん。これお母様でしょう?とても美人ね。すごくいい笑顔だわ。やっぱり祐樹さんに似てる」



