「うそ……私どうして……」

「ん?ああ、途中飛んでしまったんだ。身体はつらくない?」

「うん……思ったより大丈夫」

「ごめん、よすぎて加減が効かなくなって……」

 祐樹の言っている意味が分からず、莉愛は目をぱちくりさせて聞いた。

「えっと……そんなによかったの?私は何もしてなかったでしょ……だって、初めてだったし……」

 すると、祐樹がぎゅっと抱きしめた。

「全く、どうしようもなく可愛いな。やっぱり今日も泊りたい」

「え?」

「僕は一日中、明日の夜ぎりぎりまでふたりでここに籠りたい」

「今日私を連れて行きたいところがあるって言っていたじゃない」

「そうだな……」

「行くんでしょ?」

「しょうがない。チェックアウト前に少しだけ……莉愛は昨日の夜、どうやって飛んだかわかる?」

「飛んだって何?」

「身体が大丈夫なら、もう一回一緒に飛んでみる?」

 そう言うと、祐樹は莉愛を下にして、ローブの胸元に両手を入れて広げて顔を付けた。

「え?あ、なに、あん……」