祐樹の手に莉愛の長い黒髪が巻き付いていた。莉愛が身体を起こすと髪が引っ張られて痛い。もそもそしていたら、肩を抱き寄せられた。

「こら、朝から何してる……」

 莉愛は彼を見上げた。

「お、おはよう……」

「おはよう、莉愛」

 祐樹は色気を漂わせた流し目で莉愛を見下ろし言った。莉愛は真っ赤になった。恥ずかしくて、シーツに潜った。

「どうした?」

「……」

「身体、大丈夫?」

「……うん」

「何隠れてるんだ?」

 祐樹は莉愛の身体をいじり始めた。

「だ、だめ……お風呂入りたい」

「お風呂?大丈夫、君の身体はきれいにしたよ」

「え?きれいにって……やだ、祐樹さんが?」

「覚えてないのか?すっきりしてるはずだよ」

 見るといつの間にかバスローブを着ていた。下着は付けてない。これって絶対自分ではこうならないと莉愛は思った。