天蓋付きのキングベッドの上に白鳥のぬいぐるみが向かい合っておかれている。

「これは持ち帰っていいんだってさ。記念にね。末長い幸せな結婚を意味するらしい」

 白鳥を抱えた莉愛は嬉しそうに笑った。

「素敵、この子達みたいに私達もずっと仲良く幸せになりましょうね」

 莉愛は満面の笑みを湛えて祐樹を見た。祐樹は彼女の輝く笑顔にすっかり見惚れてしまった。

「……莉愛……」

 祐樹は莉愛の手からぬいぐるみを取り上げると腕を引いてぎゅっと彼女を抱きしめた。

 手を引いてベッドへ彼女を横たえ、靴を脱がせた。

「祐樹さん……え……そんな……せめてシャワー……」

 祐樹は乗り上げて、自分の上半身の服を先に脱いだ。そして、莉愛に覆いかぶさりチュッチュッと音を立ててあちこちにキスをしだした。

「あ、あ……」

 初めての感覚に悶えている莉愛を見ながら、祐樹は彼女を優しく丁寧に愛し始めた。

「莉愛……ごめん、さっきの笑顔があまりに可愛すぎて……もう我慢できそうにない」

 ☆ ☆ ☆

 翌朝、莉愛は目覚めて驚いた。

 隣に祐樹が眠っていた。夕べ、莉愛は祐樹に初めてを捧げた。それからしばらく彼に翻弄され続け、いつ寝落ちしたのか記憶がなかった。

「どうしよう……」