First Last Love


変わらない、つまりは成長していないのは俺のほうかもしれない。そんな月城をいつの間にか目で追っている。

 騒いで飛び跳ねるたびに乱れるものの、すぐにもとの形に落ち着くサラサラのボブ。

 白い肌に黒目が勝った大きな目。子供のようにはしゃぐ姿。人に対する優しさ。

 再会した月城に対するイメージは、山間から生まれる湧水(わきみず)そのものだった。おとなしい子じゃないのに、不思議なことにある種の静謐(せいひつ)さを持ち合わせている。

 そんな彼女の中に、俺が存在していなかった事を考えると、言葉にできないほど寂しい。




 この後、居酒屋に移って飲みの場で新人二人の紹介と、ボーリングの上位三チームの表彰を行う。

ボーリング場のあるビルから吐き出された数十人は、まだ後続エレベーターに乗っている残りのメンバーを待っていた。

 月城はすでに降りている。
 俺は、おそらくいつもの調子で自然に視線が月城に向いてしまった。と、偶然なのか、彼女の方もこっちを見ていて、ばっちりと目が合った。

しっかりと視線が絡まった。

 月城は口元を歪め、俺から反射的に目を逸らそうとした、ように見えた。