二ヶ月後、Canalsは株式市場に新規上場を果たし、その一週間後にロサンゼルス支社が立ち上がることになる。 「うわあ、日差しが強そう!」 ロサンゼルス国際空港の自動ドアの向こう側は、いいお天気で、太陽光が建物内部まで差し込み、日差しの強さが伝わってくる。 「一颯、それ重くないか? 俺持つよ」 籍を入れ、わたしは今、村上一颯になった。 わたしと健司は、それぞれトランクを押して空港から外に出るドア前にいる。 健司が指す重くないか? とは、わたしが肩から下げているトートバッグのことだ。