最先端のうつ病プログラムを受けるだけの資金ができた。
日本の病院から、アメリカでプログラムを受ける病院に移る事ができる。
でも……。これからも稼がなければ。
二葉をアメリカに行かせるのが精一杯で、わたしまで行く事はできない。
アメリカでの高額の家賃は払えず、英語もネイティブからはほど遠く、仕事もすぐには見つからないだろう。
そんな中、ある辞令が発表になった。
Canalsがアメリカでの活動拠点を作る。ロサンゼルス支社だ。
テクノロジーを使ってこれからの事業展開を考えている我が社は、そこの支社長に、デジタル統括のトップを置くことになった。
健司はCanalsロサンゼルス支社の支社長になる。
仕事を引き継いだら、ロサンゼルスに渡ってしまう。
デジタル統括から、秘書の浅見さんはじめ何人かが健司についてロサンゼルス支社に赴くけれど、その中にわたしの名前はなかった。
なんの制約もなく、始まる日を心待ちにしていたわたし達の関係は、すでに終わったんですか?

