「叔父さん、うちの副社長は、わたしの両親を無免許運転で奪った人物とは別人でした」
月城の言葉にしばらく品川は黙った。
やつは、俺と月城がそこまでの事実確認に至ったとは思っていなかったようだ。
月城の卒アルを調べた訳でもないだろうから、事故で月城から両親を奪った男と同姓同名の人間が、同級生、しかも同じクラスにいたことは知らないのだろう。
今も俺と月城の昔からのつながりには気づいていないに違いない。
「それは本当なのか? いや……。それは申し訳ないことをしたな。同姓同名なんてそうあるものじゃない。歳も近い。てっきり……。いや、本当に失礼した。副社長は一颯からそれを聞いてお怒りってわけですね。実は私も怒っていましたよ。兄を事故に遭わせた人物かと……」
嘘つけ。あくまでシラをきるつもりらしい。
「こざかしくて卑怯だな。そこまで言うなら出るところに出るからな」
「いいのか、一颯。それでも。ここまでお前と妹を育てたのは誰だ? 一度は二葉をアメリカの施設まで連れて行った。またあの施設でのプログラムを希望してるんじゃないのか? 一度なのに二葉は好転した」

