スマホの目覚まし時計でわたしは起きた。
「うー、頭、痛っ……今何時? やばい。会社……」
ベッドの下のコンセントから伸びる充電器に繋いだスマホを確認する。よかった。まだ充分会社に間に合う時間だ。
あれっ、昨日って……。
わたしは普通に自分のベッドで寝ていた。とはいえ洋服は昨日のものと同じで着替えた形跡はない。
ラインに、見たことのないマークのアカウントから連絡が入っている。
「え、何?」
『夕凪と二人で月城の部屋まで運んだんだよ。鍵は元通り、鞄に入れといたから。また日本酒飲んだんだってな。もう月城は日本酒飲むなよ。危なすぎ。でも昨日はありがとうな』
「村上くんのアカウントだ……」
『やっほー! 夕凪だよ! もう月城さんのおかげですっかり元気になったよ。ありがとう』
どうやってロックのかかっているわたしのスマホを解錠したんだろう。
……何度か叩き起こされて、顔面間近にスマホを突きつけられたのを覚えている。顔認証だ。
「恥ずかしすぎるじゃなーい!」
わたしは両手を振りかざして布団を叩きながら、顔面から枕に突っ込んだ。

