「だいぶ前から二股されててさぁ」
と夕凪ちゃんは酔った口調で機関銃のように話し始めた。
わたしはほぼ口を挟まず、夕凪ちゃんの話に耳を傾けた。顔はいいらしいけど、だいぶクズな男だ。
「……今は辛いと思うけど。ごめんね、刺さったら。でもやめてよかったと、思う。お兄ちゃんだってそう思うよ」
「そうだ! そんなやつは夕凪に似合わない!」
夕凪ちゃんの頭の上に厚手の毛布が落とされる。
「それ一枚しかないから二人で仲良く被れよ」
「はーい」
「寒いもんねー」
わたしは色々種類のあるお酒の中からまた日本酒を手に取った。
「月城さん、入って」
「うん」
二人並んで毛布に入る。
なんだかお腹の辺りがぽかぽかしてきてくれたのは、日本酒の効能だろうな。ふわふわしていい気持ちになる。
日本酒って、この間、村上くんが持っていたものを初めて飲んだけど、体に合うのかも。

