親への電話を終えた村上くんがわたし達の近くにしゃがむ。
「今、男の顔、見たくないんだけど」
「なんだと? それがこの夜中に仕事抜けてここまで来たお兄様に向ける言葉か!」
「なんで場所がわかったんだろ? お兄がデジタル統括とかやり始めたから、わかるの? なんか無駄にITに詳しくなっちゃって」
酔っているせいかそこを深く追求しないでくれるのはありがたい。
「夕凪ちゃん、たぶん、この間わたしが行きがかり上、村上くんの家に行った時、きっとお兄さんに話したいことがあったんだよね? ごめんなさい。わたしがいたから……」
夕凪ちゃんはわたしの言葉を聞いて目をまんまるにした。
こんなに可愛い子を振るってどういうやつ?
「月城さん、あんな短い時間であたしの考えてることわかったんですか? すごいかも。でもどっちにしろ、あの時にはもう結果は覆らなかったんですよねー」

