「月城、どういう……。俺行かないと」
「わかってるよ。でもあてがないのに闇雲に探しても見つからないよ。わたしが必ず見つけるから!」
「は?」
「こっち。四十二階でやろう」
やっと来た上方階行きのケージに村上くんのダウンジャケットの袖を引いて乗り込む。
「多目的ルーム? 何を……あっ!」
「夕凪ちゃんのスマホのデータ、ありったけ出して。メールアドレスとか、電話番号。ラインとか他のSNSも。知ってるのは全部」
「了解」
エレベーターの中で村上くんは自分のスマホを操作している。
夕凪ちゃんのデータに関するものを、片っ端からスクリーンショットに撮っているようだ。
エレベーターから降りたわたし達はCanalsの多目的ルームに走った。IDカードで開けると、すぐ近くの長机にパソコンを載せ、腰を据える。
「これ、夕凪のスマホのデータ。メアドとか諸々。さっきスクショした」
スマホの写真画面を何枚もスライドさせてわたしに見せる。
「これだけあれば、すぐだよ」

