First Last Love


「必要ないよ。それも説明された。Canalsの公式ホームページで副社長の生年月日はわかるから。それ、偽造だよね?」

「はぁ? いや。ホームページの生年月日は偽造できても免許証は無理だろ? 公的な発行物に(いつわ)った情報を細工すれば、それは文書偽造罪だろ?」

「でもできないわけじゃない。わたしと対面するようなことがもしあれば、きっと村上健司は偽の身分証明書を見せてくるだろう、気をつけろ、って叔父さんに注意されてるよ」


叔父さん……。それが、こんな危ないことを月城にさせている黒幕か。

「いや、待て」
「そのくらいのことはやるよね。人を二人も殺めておいて謝りに来たこともない。お墓参りも来たことがない。罪の意識なんてないもん」

 月城の虹彩は揺れ、いつもよりずっと(きら)めいている。

それでも手を目のあたりに持っていくことはせず、ひたすら涙が溢れるのを、筋肉を引き締めることだけで耐えようとしている。

 痛々しくて、こっちの胸が締め付けられる。

「月城。これ、見てくれないか? 俺たちは本当にクラメイトだった。同じ年齢なんだよ。俺はその裁判記録の男とは別人だ」