私たちの恋風は、春を告げる



「……中学?」


小学1年生の希海ちゃんには聞き馴染みのない言葉だったのか、小さく首を傾げている。


「そう、中学校。小学校が終わったら、次は中学校っていうとこにお友達と行くの」


「そうなんだ!じゃあ希海ももっと大きくなったら行けるんだ!」


「そうだね」


まだ吐き気が完全になくなったわけじゃないけど、さっきよりは全然ましになってきた。


「あ、そうだ!希海ね、お姉ちゃんに見せたくて、これ持ってきたの」


何かを思い出したように、希海ちゃんはポケットの中を漁っている。


「お姉ちゃん、目つぶって!」


「……目?」


「うん!」