私たちの恋風は、春を告げる



小学校6年間は一緒に登下校をしてはいたけど、中学に入って部活を始めた冬紀は朝練があったりで、今は別々に通っている。

私たちの小学校は中学受験をする人も多かったし、成績優秀な冬紀も難関中学を受験する予定って話は冬紀のお母さんづてに聞いたうちのお母さんも言っていた。

だから小学校を卒業すれば、もう関わり合いもなくなるのかな…なんて思っていたけど、冬紀は頑なに受験を拒んだらしい。

だから中学生になった今でも、冬紀との幼なじみの関係性は途切れることなく続いている。

なんで冬紀がそんなに受験を嫌がったのか、今でも時々疑問に思う。

前に「なんで受けなかったの?」なんて軽く聞いたら、「お前に関係ねーよ」って適当にあしらわれちゃった。

まあ、小学校からの友達もほとんどこっちの中学に来るし、それが一番の理由かも。