「前回の検査結果ですが…」
その先に、何を言われるかなんて、もうなんとなくわかってる。
目の前の現実からは目を逸らせなくて、受け入れるしかないからか、気持ちは割と落ち着いていた。
「右脳の部分に、脳腫瘍が見つかりました。咲茉さんの年齢からしても、小児ガンの一種だと」
先生は、まっすぐな視線で淡々と説明する。
「……この影になってる部分、全部腫瘍なんですか?」
私は冷たくなった指先で、画像の一部を指差す。
「そうです。咲茉さんの場合、進行が早いせいか、我々の想像以上に腫瘍が大きくなっています。いまの段階ですと、神経や太い血管、正常な組織を傷つける可能性が高いので、手術で取り切るのは難しい状態です」


