私たちの恋風は、春を告げる



検査をしてから10日後、今日は12月25日のクリスマス。

私は再び、病院を訪れていた。

本当はもう少し早めに検査結果を聞きにいく予定だったけど、お母さんの仕事の休みがどうしても今日しか取れなかったらしい。

学校は今日が終業式だけど、病院にどれだけ時間がかかるかわからないから、仕方なく休むことにした。


冬紀の誕生日プレゼント、今日渡さなきゃだよね…

病院だってそんな長引かないだろうし、冬紀も今日は部活ないって言ってたから、帰ってきたらくらいの時間に家に行けばいっか。


そんなことを考えていた私だけど…

先に呼ばれたお母さんが、なかなか戻ってこない。

診察室の前でひとり座っていた私は、お母さんが入っていった扉を見つめる。