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「咲茉、膝のケガどんな感じー?」
「もう大丈夫!昨日の夜、お風呂入る時すっごい滲みて地獄だったけど…」
次の日の朝、美波との他愛のない会話でまた一日の始まりを迎えていた。
「あーあ、来週期末テストだよー。ただでさえ受験で焦ってるのに、テストなんてやってらんないよね。咲茉、テスト勉順調に進んでる?」
机に力無く突っ伏したまま、美波は顔を上げた。
「ぼちぼちかなー。なんか次から次へとやることあって、頭おいつかないくて…」
コツコツ勉強なんて一番苦手なことだし、今までだってテスト直前まで真面目に勉強なんてしなかった。
だから毎回徹夜作業は当たり前だったし、受験生になった今ではちゃんと勉強癖をつけておくべきだったって、遅い後悔に襲われてる。


