✴︎ 朝早くから電車に乗って、冬紀と来た海は、日の光が反射してキラキラしていた。 車椅子を冬紀がずっと押してくれて、ここまで来ることができた。 宝石が海に浮かんでいるみたいに、綺麗…… ふわりと吹く波風に潮の香りが混ざっている。 そっと目を閉じて、その風を感じる。 希海ちゃん、私たち海に来たんだよ…… 手の中には、希海ちゃんにもらった貝殻。 どうしても、希海ちゃんとの約束を叶えたかった。 「冬紀、一緒に来てくれてありがとう。すごく綺麗……」