私たちの恋風は、春を告げる


「私、この先もずっと咲茉と親友でいたい…」

涙をこぼしながら、私は必死に言葉を紡ぐ。

咲茉の瞳にも、うっすらと涙が浮かんでいる。

と、咲茉がゆっくりと私の方に手を伸ばしてきた。

私はその手に自分の手を伸ばし返す。

咲茉が細い指で、私の手をぎゅっと握ってくれた。

「…ありがと」

涙を拭った私と咲茉は小さく笑い合った。