私たちの恋風は、春を告げる



すごく、真っ直ぐな瞳で。

今まで見たことのないくらい真剣な冬紀に、私は固まってしまう。

幼なじみをやめて、それ以上の関係って……


それって、つまり…

「おい、何よそ見してんだ。轢かれるぞ」

「えっ」

背後から近づいてくるバイクに気づかなかった。

そんな私の手を、冬紀が掴んで、道脇に私の体を引いた。


手、繋いで……