私たちの恋風は、春を告げる


咲茉が微かに頷いたように見えた。

そういえば、咲茉の前で制服を着るのは今日が初めて。

「……これ高校の制服なんだけど…似合ってるかな」

再び、咲茉の口角が上がる。

"似合ってる"、そう伝えてくれているのだとわかった。

「ありがとう」

私も笑顔を返して、咲茉の近くにある椅子に座った。

「……咲茉、あのさ…」

ずっと、咲茉に言いたかったこと。

咲茉も、私が何を言おうとしているのかなんとなく察したのだろう。

まっすぐ、目を見つめて言葉を待ってくれてるみたいだった。

「私、ちゃんと咲茉に謝れてなかった。あの時、咲茉の気持ちも考えないで勝手なこと言って、本当にごめんね」

咲茉はゆっくりと瞬きをした。