お母さんの反応が、怖かった。
「咲茉の選択は、それでいいのね?」
「うん」
「…わかった。先生に、その話をしましょう。お母さんは、あなたの決めたことを支えるから」
お母さんは力強く言った。
「うん」
それに、私は力強く頷き返した。
大丈夫。もうくよくよしたり、迷ったりなんてしない。
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「以前にも説明したとは思いますが、手術療法となると、どんな後遺症が残るか、僕たちにも断言はできません」
主治医の先生に、手術をしたいと話をした私に対して、先生は確認するようにまっすぐな眼差しで問いかける。
「はい」
私は真剣な面持ちで頷いた。
「腫瘍を完全に取りきるのに何時間かかるかわかりません。リスクも大きいです。それでも、手術をしますか?」
「はい」
ためらうことなく、私は簡潔に返事をする。
その様子に先生も決心をしたのか、頷きを返した。
「わかりました。僕たちも、最善を尽くします」
そのあとも色んな確認を先生として、手術は3日後に行うことになった。


