私たちの恋風は、春を告げる

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次の日は雲ひとつない、快晴の空が広がっていた。

病室から見えるその空を見つめていると、ドアをノックする音がした。

「……どうぞ」

ガラガラと扉が開いて入ってきた人に、私は少し驚いた。

「…麗子さん…」

「こんにちは、咲茉ちゃん」

告別式で見た時よりも、少しやつれて見えるような気がした。

「突然押しかけちゃってごめんなさいね」

「いえ…」

「ここ、座ってもいいかしら?」

「はい」

麗子さんは近くに置いてあった椅子に腰掛けた。