私は少しずつ気持ちが落ち着いてくるのと同時に、涙が溢れ出した。
「……私、もう何もかもがどうでもよくなった。自分の感情を、自分でも抑えられなくて、美波に酷い事言っちゃって…」
「……うん」
冬紀は黙って聞いてくれる。
「大切な友達も…二度と会えないところに行っちゃった……もう、病気を治すこともどうでもいいって思ったの…もう、消えてもいいって…」
冬紀の服を掴んで、小さな子どものように泣きじゃくる。
「…… お前の苦しみや痛みを代わってやれるなら代わってやりたい。お前の全部を、背負ってやりたい。けど…俺にはそれができない。お前が苦しんでるのを知りながらも、俺は咲茉に生きてほしいって思ってる。お前のいない世界なんて想像できない…想像したくない。そう思うのは全部俺のわがままだ。……でも…それでも咲茉には、生きていてほしい」
しばらく時間が経って、冬紀の腕から力が抜けていく。
私もだいぶ落ち着きを取り戻した。
「…戻ろう。ここにいると風邪ひくだろ?」


