私たちの恋風は、春を告げる


「……なんで来たの?」

「なんでって……お前の病室行ったらお前いないし、病院の中探し回ってもいなくて…心配した」

「……離してよ」

「嫌だ。お前、もし俺が手を離したら、自分が何をしようとしてるのかわかってんのか!?」

「離してって!」

掴まれている腕を離そうと暴れる私を、冬紀はぎゅっと抱きしめた。

「咲茉、落ち着け!」

力強く抱きしめられる。

ふわっと、心地よい冬紀の匂いがした。

安心させるように、背中をポンポンと叩かれる。