私たちの恋風は、春を告げる



「………頑張ってって、何?」

蚊の鳴くような、か細く低い声が口から溢れ出る。

「……咲茉?」

何か、いつもと違う雰囲気を感じたのだろう。

美波はどこか様子を伺うように聞く。

私はゆっくりとベッドから体を起こした。

そして美波を睨みつける。

「…何十回も腕に針刺されて、ご飯もまともに食べれない。髪の毛だって無くなっちゃって…今じゃ自分の足でまともに歩くこともできない…それがどんなに痛くて辛くて悲しいか、美波に解る?」

自分を、違う人格が支配しているようだった。

溢れて止まらない言葉をただひたすらに叫ぶ。