私たちの恋風は、春を告げる



「…ありがとう。きれいだね、これ」

「気に入ったか?」

「うん、すごく」

冬紀が小さく、優しい笑顔を浮かべた。

「ね、それもう一回傾けてくれる?」

そうお願いすると、冬紀はもう一度スノードームを傾けて、机に置いてくれる。

私はそれを飽きることなく見つめていた。


「……好きだ」