私たちの恋風は、春を告げる



「そうそう、聞いてよ咲茉!昨日さー……」

楽しそうに、学校の話しをしてくれる美波。

それを聞くのが、私の楽しみになっていたはずだった。

美波が来てくれることも。

でも最近は、それがしんどくもなってきていた。

来てくれる美波の顔を見ると、どこか心が重くなる。

「咲茉、聞いてる?」

「あ……ごめんごめん!もう一回話してくれる?」