「そうなんだ……あれ、咲茉、ここ途中式ちょっと違ってるかも」 「……え?」 「ほら、ここ」 美波が指をさした問題に、私は視線を移す。 「ここの途中式はねーーーー」 美波は数学が1番苦手な教科だった。 今までのテストだって、私の方が数学の点数は取れていたのに…… 美波は私が苦戦した問題をあっという間に解いてしまった。