私たちの恋風は、春を告げる




今は、今日みたいに途中でバッタリ会えば目的地は同じだから一緒に行くことはあるし、部活がない日は冬紀から「帰るぞ」って言ってくる。

それが、当たり前になっていた。

「ふーん……でもさ、片岡と咲茉って、幼稚園時代から一緒なんでしょ?」

「え?まあ、そうだけど…」

「へえ…それで小、中と同じなんてさ、2人って運命の赤い糸で結ばれてんじゃないの?」

「へっ!?な、な、なに言ってんの!」

ニヤニヤする美波に、焦って慌てる私。