私たちの恋風は、春を告げる



希海ちゃんはそう言って行ってしまった。


……どうしよう…


「……咲茉?」


1ヶ月ぶりに呼ばれる、私の名前。


それを聞いた途端、何かが込み上げて来そうで、とっさに唇を噛み締めた。


「……冬紀、何でここにいるの?」


「…それはこっちのセリフだ…お前、なんでいきなりいなくなった」


「………」


冬紀が、ゆっくり歩み寄ってくる。


また、背が伸びたように見えた。