私たちの恋風は、春を告げる



「咲茉、何か飲む…?……咲茉?」


お母さんの声に、私ははっとする。


…大丈夫。髪が抜けたって、どうってことない。


薬がちゃんと効いてる証拠。


「見てお母さん、髪抜けてきたんだよ。ちゃんと薬効いてるみたい。これでまた治るのに一歩近づいたね!」


「……咲茉」


お母さんはびっくりしたように、そして悲しそうに私の名前を呼ぶ。


…なんでそんな顔してるの?


「ちゃんと治ってる。よかったね」って、言ってよ…