私たちの恋風は、春を告げる



そう言って、希海ちゃんは私の手のひらに貝殻を置いてくれた。

「ありがとう。大切にするね」

「希海、いつかお姉ちゃんと一緒にお出かけしたいな」

「そうだね。…あ!その時に、一緒に海行きたいね」

「行きたい!約束!」

昨日みたいに、また小指で約束をする。

「じゃあ、頑張って病気治さなきゃだね。お姉ちゃん、頑張る!」

「希海も!」

私たちは目を合わせて、病室いっぱいに笑い声を響かせた。

病院で出会えた小さな新しい友達の存在が、私は前向きに、頑張らなきゃって思わせてくれた。