次の日

ユリの部屋で一緒に勉強するが、数学の問題がお互い全然分からずドリルが進まない

「この問題は諦める?」

私「そうだね、次の問題とこう」

次の問題を解こうとするが分からず、答えてみても基礎からわかっていないので理解できない。

「……次の問題もわからない。」

「私も」

「カナトさんは仕事でいないと思うけど、サクラさんはリビングいるはずだから教えてもらおう」

「うん!」

サクラさんとはここにくる時に玄関でお会いしたが、カナトさんとはお会いしたことがない

部屋を出て廊下を歩いていると話し声が聞こえる

リビングに着くと

えっ……

いつも行っているクリニックの先生が、椅子に座ってコーヒーを飲みながらサクラさんとお話ししている

ほとんど土曜日にしか来ない先生で、来る日は女性の患者さんが多く、来ない日と比べ年齢層が一気に下がるので有名だ

私はお年寄りの先生が担当してくれているから関係ないけど、一度だけ平日に行った時にいつもの先生がお休みだったのでみてくれた

確かにかっこよかった

あの先生がカナトさんだったんだ…
でも、怒ったら怖いってサクラが言ってたよね…

どうしよう…

通院サボっているの怒られるかな

でも、そもそも私のことは覚えているわけないよね

たくさんいる患者さんの1人で、しかも自分の担当の患者ではないから忘れているに決まってる

少しドキドキしたが収まり、サクラの一歩後ろに立つ

「カナトさん仕事だと思っていた」

「午後は休み、勉強か?」

一瞬目があったような気がする

「うん」

私「お邪魔しています」

「勉強頑張って」

「ありがとうございます」

「お昼ご飯は食べた?」

サクラ「この後2人でハンバーガー食べに行く予定なのよね」

「うん!」

「ハンバーガー好きだよな」

「大好き」