私の敵が味方に

サクラが帰り、ハルトさんと玄関で二人きりになると目の置き場にこまる


ハルト「中に入っていい?」

「はい…」

「お邪魔します」

ハルトさんとリビングに行くと、作りかけのケーキが置かれている台所をみられる

「ケーキ作っていたの?」

「はい」

「熱測ってみて」

「……」

この雰囲気で熱を測らないと怒られそうで、ソファに座って測ることにした

ピピ

体温計を脇からとりみると、38.8だ…


通りで立っているのが辛くなってきたとおもった

「何度だった?」

「38度です」

嘘をついて急いで体温計の電源をオフはした

「俺に嘘はつかないって約束して」

「…」

ばれている

「何度だった?」

「……」

無視し下を向いていると、手から体温計を取られ脇に入れられる

動こうとしても固定されて男性の力に勝てない

ピピ

体温計を脇から取られ、確認されると睨まれる

「食欲はあるの?」

「ないけど、いちごは食べたいです…」

ハルトさんは台所で苺を洗って、ソファの前の机におき、1粒渡してくれた

「食べながら聞いて」

「はい…」

一口苺をかじると甘くて美味しい

きっと高級な苺だ

「美味しい?」

首を縦に振る

「病院に戻るか、しばらく俺が住んでいるマンションで一緒に住むかどっちにする?」

「えっ、ここがいいです」

「それはダメ。無理をしてケーキ作りして倒れているかもしれないから」

「一週間後に選考会があるからケーキ作りはしたいです」

「一週間後だったらまだ治っていないから行けないよ」

「……」

嘘…

「ごめん、伝え忘れてた」

「行きます」

「みんなにうつすの?」

「…っ…」

泣いてしまった

「この状態で1人にはできないから一緒に住もう、病院に戻っても勝手に退院しそうだしね」

「頑張ってきたのに……っ」

私が泣いている間ずっと背中をさすってくれている

「治ってきたら好きに台所使ってケーキ作りしていいよ、いちごだけでなく葡萄やメロンをたくさん買ってきてあげるからね」

「本当ですか?…っ…」

果物に釣られてしまった…

「本当本当」

「選考会は、店長に別日にできるか聞いてみます…っ」

「必要なもの準備してきて」

「はい…」

スーツケースに服などを詰め、ハルトさんの前に行くと処方された薬の数を確認されている

やばい。

1度だけ座薬を使ったが痛過ぎてできずに、それ以来1度も使っていない

「数おかしくない?一回しか使ってないの?」


「……」


「治ったの?」

首を横に振る

「ここで入れられるか、向こうについてから入れられるかどっちにする?」


「やりたくないです」

「もっとひどくなれば手術だよ」

「嫌です…向こう…」

「わかった」