私の敵が味方に

サクラside

午後から体調が悪く、時々咳がでる

それでも体を酷使して働き、マンションに着いたのは22時だった


玄関を開けるとリビングからの光が廊下にもれている

カナトさんが帰ってきてる

この状態で会えば体調が悪いことがバレてしまうので、リビングには行かずに洗面所に行き手を洗い、部屋に行こうと廊下を歩いていると、カナトさんがリビングから出てきて鉢合わせしてしまった


「おかえり」

「ただいま…ゴホッ」

いきなり首を触られてしまう

「馬鹿」

いきなり馬鹿呼ばわり?!

指先を引っ張られリビングを連れて行かれるとソファーに押し倒され、


そのままソファーに横になると、脇に体温計をいれられホールドされてしまう


「馬鹿」

「また馬鹿って言った!馬鹿じゃない」

「一人で抱え込んで馬鹿だろ、ケーキ屋潰れたんだろ…」

「うん…っ…」

「少しは頼れ」

「だって……っ…私は居候でカナトさんとはあかの他人だから…っ」

「これからは、恋人になるから居候ではなく同棲だからちゃんと話せ。いいな?」

「ヴェ…ッ……」

私は号泣してしまった