その光は、徐々に私たちの方に近づいてくる。 しかし私は眩しさのあまり、目をつぶることしか出来なかった。 「…莉羽っ、聞こえるか?」 ここで、お兄ちゃんの声を聞き取ることが出来た。 「…ん…?なぁに?」 「命を…大事にするんだぞ」 この時の私には言葉の意味が分からなかった。 でも、これだけは分かった。 お兄ちゃんが、私を庇おうとしたこと。