蘭side
あの子が家族以外に心を閉ざしているのを知っている。だから少しだけでも力になればいいけれど。
連絡を入れておこう。
プルルルルガチャ
?「もしもし」
蘭「もしもし。私よ。あの子をあなたの学校に明日から行かせるわ。陵。」
陵「わかった。あいつら誰だかわかるかな?変装してくんだろう?」
蘭「ええ。そうよ。あの事に関わってるやつがいると、あの子はすぐ暴走してしまう。だから、微力ながらにも学校内であの子を守ってほしい。それと、翠と星には組のことをばれないようにしてほしい。最悪の場合はバラしてもいいから。」
陵「わかった。蘭たちの子だ。俺たちの親友で、俺たちの総長たちの子だ。なおさら守るまでだ。」
蘭「ありがとう。あの子のことをよろしくね。」
陵「ああ。それじゃあな。」ピッ
誰かがあの子の心を開けてくれますように。私はそう祈った。あの子を闇の中から救ってあげて。それを、私たちが作った桜華と雷龍が救ってくれると信じて。