Secret Love 〜カリスマ美容師は幼なじみの年下アイドルを溺愛する〜

「何?俺の仕事忘れた?」
「一瞬忘れてた(笑)」
「ひでぇ(笑)」

歩きながら駅が近づいてくると怜央はもう一度聞いた。

「帰るなら送っていくけど?」
「…帰らない」
「予定変更でもよくないかなぁ」
「やだ、まだ泣いちゃうと思うから」
「だいぶ笑ってるけどなぁ」
「へへっ」

怜央の家の最寄り駅に着いた。
辺りはもう真っ暗になっている。

「牛丼でいいか?」
「うん!、やったー、食べたことないの」
「マジかよ、美味いのに」

「昔、親が時間なくてテイクアウトで1度食べたことはある、自分で料理し始めたら牛丼も作っちゃうから」

牛丼、牛丼と店に着くまで同じ単語を繰り返しながら歩く真綾

大声じゃないからまぁいいのだが、牛丼でこんなに喜ぶかな…あれ、俺また笑ってる?

怜央は不思議な人間を見るように真綾の隣を歩いた。

お店に入るとキョロキョロと見渡している。

「牛丼大盛りで、ネギと温玉」
「ん?」
「何食べる?トッピングは?」
「トッピング?」

怜央はメニューを説明する。

「えっと、牛丼並と温玉?ねぇお味噌汁もいいの?」
「いいよ」
「じゃあそれでお願いします」と店員に頭を下げている。

「育ちがいいな」
「外食をあまりしないから恥ずかしいの…」
「大学生だからもっと遊んでるかと思った」
「料理作るのが好きだからスーパーはよく行くよ、兄達に大学のお金を出してもらってるから勉強をちゃんとしなきゃ」

「へぇ、爽平さんが出してんのか、親じゃなくて」

「親は店の賃貸料と家のローンもあるし大変だから…学費は桔平にぃが出してくれたの、あと1年感謝しなきゃ」
「ふーん、ちょっといい子じゃんて思った」
「何、それー(笑)」

牛丼が運ばれると美味しい、美味しいといいながら食べていた。