Secret Love 〜カリスマ美容師は幼なじみの年下アイドルを溺愛する〜

「いいんですか?」
「うん、朝が早いけどよかったら…名前は?」
「藤田です」
「では、藤田様、狩谷がご予約を受け付けました」
「あの、ありがとうございました」
「では明日」

女性は店を出ていった。

「お待たせしました、狩谷です、よろしくお願いします」
すぐにお客様についた。

お客様が全員帰りみんなで片付けをしていた。

「爽平さん、あの子、受けてよかったんですか?」
「泣いてる子を帰せないだろ、いきなりだったけどあの子にとっては泣くほどの事だったんだよ」

9時開店のNUAGE(ニュアージュ)には8時半の枠などない。

明日の備考の所に打ち込んだ。
そして自分の目覚ましタイマーを30分早めたのだった。


秋田ではスケジュールを共有している桔平に通知がきていた。
香苗の妹家族との食事も終わり部屋に戻ってスマホを開いたのだ。

「ん?」
「どうしたの?」
「爽平が開店前に予約いれてる、え?店舗施術で指名料無し?なんだよ、これ」

今は爽平がNUAGEで指名料無しで仕事するのは乙葉と香苗のみ、店舗に出る時も指名料込みの値段で提示させて出しているからだ。

それでもすぐ予約が入るのだ。
「気になるなら電話してみたら?」
「うん、でも今は運転中だからもう少ししてからにするよ」
「双子ってそんな事までわかるの?」
香苗は大きな目をクリクリさせて驚いた。

「今日は爽平が店を閉めるだろ?だからそれから帰ってる時間だからだよ」
「ふーん」
「スケジュールは爽平と共有してるからな、確か乙葉とも爽平は共有してるはず」
「桔平は私と共有したいと思う?」
「思わないかな、俺ってすぐ連絡するタイプだし、やっぱり会社員だからさ、香苗もそうだから大体の帰る時間は読める」