Secret Love 〜カリスマ美容師は幼なじみの年下アイドルを溺愛する〜

しばらく怜央とスタッフルームで待つ。

「あの人、ずっと喋ってました」
「嬉しくてテンションあがってんだろ、南さんがあの子の分も出すみたいだから」
「あー、そうですか、モデルだけど結構肌荒れが酷かったです、パックは毎日してくださいとは言ったんですけど…」
「あぁ来た時にすぐわかった、マネージャー代わりでつれていくんだろうな」
「化粧の仕方も色々聞かれましたけど店の方で予約取って下さいと教えときました」
「正解!」

身長180cmある爽平と175cmの怜央、タイプは違うけどイケメンが立っているだけで絵になる。

ノックをして部屋に入った2人はドレスコードの2人をタクシーまでエスコートした。

2人を見送り各部屋を掃除して鍵を閉めた。

「怜央、終わったら帰っていいぞ」
「はい、じゃあお先です」
「お疲れさん」

今日は最後に爽平は一般客枠を入れていた。

乙葉との共有スケジュールを見ていると夏のデビューに向けてレコーディングがかなり入っている。
ミニアルバムでデビューすることが決まり夏の単独ライブまでは忙しそうだ。
爽平はすっかり乙葉不足だ。

夜早く帰れたらビデオ通話しようなと乙葉にLINEを送りうがいと手洗いをして店に向かった。

スタッフから「お疲れ様です」と声がかかる。
土曜日のNUAGE(ニュアージュ)は最終予約も7席埋まっている。
10席あるのだがスタッフの方が足りない。

いきなりドアが開くと髪の長い女の子が入ってきた。