Secret Love 〜カリスマ美容師は幼なじみの年下アイドルを溺愛する〜

土曜日とあって小学校のグランドではソフトボールを子供達がしていた。

「香苗は何かやってた?」
「バレー部!」
「きっとモテたんだろうな」
「えー、全然だよ」
「告白とかされなかった?」
「されたけど意外と強豪校でね、練習だらけ(笑)」
「真面目な香苗は昔からなんだな」
「真面目っていうか不器用なんだと思う、桔平は全然両立とか出来たタイプでしょ?」

香苗がじーっと見てくる。

「まぁ(笑)」
「桔平は部活は?」
「バスケかな、本当はバレーやりたかったけど爽平に合わせたんだ」
「どうして?」
「うちの親は美容院を経営してるし、両方共働きだし、土日なんて稼ぎ時だろ?試合とか別々だったら大変かと子供ながらに思った」
「桔平こそ凄く周りのこと考えるよね」
「んー、考えるのが俺の役目だと思っていて…多分双子ならではだと思う」
「いい関係だよね」

2人は歩き出した。
「あっそうだ、今日の夜の食事、個室が取れなかったの」
「ホテルも香苗の名前だし、まぁ守秘義務っていうのがあるから大丈夫だと思うけど…」
「後で思った、ホントばらさないで欲しい…」

話しながら中学校まで行き、近くの公園で少し桜の名残りを探しながら実家に戻った。

夕方大通りまで出てタクシーでホテルに向かいチェックインを済ます。

新幹線のチケットとホテルが一緒に取れるプランを見つけて急いで取っちゃったと香苗が言うからいいよと荷物を部屋に運ぶ。

食事の時間まで2人はゆっくりすることにした。