Summer Love




「だから、その言葉のまんまだよ。修っち!!辞めちゃうの!?どうしてそんなになるまで、相談してくれなかったの?!」




「………おいおい待ってくれよ。俺は学校にそんな連絡をしてない。何処からそんなデタラメが蔓延ってるんだ?」




「校長がxに仄めかす様な、ツイートをしてるんだ………。その特徴が、どうも修先生にしか当てはまらなくて………」



校長の正式なxを隼斗のスマホから覗く。



この学校の公式サイト運営は、正式に校長が決定権利を持っており最新の情報も、xをも使って更新している。



その中で、やはり確認すると俺以外全員考えられない状況の退学する先生の条件が書かれていた。



ーーー「記憶障害の為、退学を検討」ーーー。


これが生徒の間でも、先生の間でも大問題となっている。



先生の個人情報を売ってしまってるとか、マスコミが嗅ぎつけてくるんじゃないかという心配の声が上がっているなど。



「修っちって確か事故に遭ってて、記憶なくしてるんだよね?」



実は生徒には、記憶障害があることを隠さずオープンにしている。



それが仇となって、俺が退学するという噂になってしまったのも事実で。



「……なんか、校長の今回の件と記憶障害の件関係してね?」




「そうみたいだが………百合は何処だ?事件を知らないはずないだろ?」



「それがさ………修っち………百合ちゃんが「殴り込みに行くぞ!!我を止めないでくれ!!」ってことで、学校に突撃してーーー今いないの」




でた………またかよ………。




「ちなみに、零先輩もいないんだよな………友香」




「止めたんだけどね………」




耐えられなくなって、ため息。



「じゃあ………とりあえず、連絡入れてみる」




「直接行けばよくないか?」



「色々と騒ぎを大きくしたくないんだ。大人数で学校側も慌てると、俺もいづらいしな」




隼斗がやいのやいの文句を言っているのを無視し、電話をかける。



「修先生………ですか?」



校長の声。



「どうしてですか?俺は、辞めるって自分の口から言ってないですよね?」



「………それは、そうなんだけどね……」




口籠る校長。