「じゃあ……どうしたらいいわけ?」
目にいっぱいの涙を浮かべ、無様にシーツをつかむ友香。
手の先は白く染まっている。
「隼斗は………小さい頃から、ずっと一緒にいたけど何も……何も……私の為に手助けをしてくれたわけでもない!!」
友香の息が上がり、呼吸が乱れる。
髪をつかみ、友香はしゃがむ。
「それに……お母さんとの関係もーーー最悪でーー顔も見たくないくらい嫌いなの……!!居場所なんて無いよ!!修っちだけが………好きで、ちゃんと見てくれてた………そう思ってたのに!!」
「俺は……お前の事恋愛対象に純粋に見れない。それだけは言っておくーーーだけど、周りがお前から身を引いてるのは………お前を、分かってあげたいって思う人もいるからだ」
「そんなの………嘘だよ!!」
「じゃあさ、隼斗が本当にもし、お前のことが嫌いだったら、ここまでのことをしてくれてるっておかしな話じゃないか?」
「………それは……」
「あいつ多分だけど、お前の事好きなんだよ。不器用だけど」
俺は優しく毛布を友香にかけ、手を差し伸べた。
「お前は……隼斗からも対応されてないって思ってんのかもしれないけど………深刻な話題ほど、人って行動するのに勇気がいるもんなんだ。それが、女性だったら尚更」
「じゃあ……修っちは………私の為にどうして直ぐに迎えに来てくれたの?」
「俺は………というか、俺も同じ辛い思いをしてるから。似たような経験があるから、お前の気持ち………少し分かったんだよ」
「………変なの」
友香は俺の手を取る。


