Summer Love



「純くん50%、修青年50%まずい………五分五分だね」



予想外の答えが返ってきて、「え?」と反論したくなったが、ここは我慢。



「なぜそう思う?」




「まずね、修青年。君のようなルックスを持った大人が女子高校生に一個人であるネックレスを「俺がそばにいると思って、これを持ってろ」的なフェーズで渡されたらーーーまず持って正気で居られる人材は、数少ないに決まってるのだよ。相手はまだ未成年であり、子供なのだよ?そんな衝撃に耐えられる子供は、将来有望に違いない故にそんなのは数少ない。少しおかしくなるのも、頷ける」


まだ文句は続きそうだ。




「他には?」




「次にだな、修青年どうしてあんな絶世美少女であり、男子にも憧れ対象に見られている人材だ。なのに圧倒的に釣り合う修青年に告白しないのはどうしてなのか、考えたことはないのかい?」



「………?何がいいたい?」



「普通はだな、あんな美少女で生まれたのなら調子に乗るのだよ。修青年のような顔のいい男を取っ替え引っ替えして、過激な恋愛をする事が世の理なのだよ。残酷な事に。だが、彼女はそれをする気配はないし、しなかった。零にもそれをせず、受け入れただけなのだよ。おかしいと思わないのかい?つまりだな、何かしらその「理」を超えるような傷ついた過去の経験があるということなのだよ。そしてその「理」から導き出した故に、修青年を「守る」ために告白しないのかもしれない」