Summer Love



そう、思えば在学中もそうだった。




少しネガティブになっては、「零」がどうたらこうたらで、相手を想い合っているようで「お守り」を付けて零の元へ戻るって事を、何回も目撃してる。



お前は一体、どうしたいんだよ……。



俺だって、お前の意思が見えない事には、対処しきれねぇーよ……。



ぐずぐずにペースを崩されてるのは、こっちなのに。



「修先生は………やっぱり何も分かってないんだね………」



イライラして、そっぽを向いていた時。



そんな言葉を耳にした。



「は?………お前、今なんて………」




「そっくりそのままだよ!!何も分かってない!!って……いや、私………なんてことっ!!」


目を真っ赤にさせて、オロオロとする純奈。



「ご……ごめんなさい……!!さようならっ……!!」



「おいっ!!待てっーー!!」




追いかけようとしたけれど、友香達が反対側からやって来て追いかけるのを断念せざる得なかった。




「やっぱり、あの女淫乱なんだよ!!」



「友香、辞めろって!!野球部サポーターとして、罵倒厳禁だろ?純奈先輩はきっと、何かあったんだよ。ぜってー」



そんな捨て台詞を聞き捨てる中、俺は逃げ惑う純奈を困惑した気持ちで見届けるしかできなかった。