「分からせるために、たたいたんだ。結婚なんて、俺はお前としないし、そんな事実は百年経っても訪れるわけない」
ふてくされた顔をされた。
なぜ俺が、こんなめんどくさいことに巻き込まれなければ………。
「事実だもん!!いい加減、目を覚ましたら?有言実行するタイプなんだよ?私!!振り向いてくれたっていいでしょ?修っち!!」
振り向くほど、俺は暇ではないだなんて言えなかった。
言ってしまえば、面倒なことになるから。
はぁ~とため息をついて、テーブルカバーを広げる。
潮の香りが、鼻腔を突く。
「っていうか修っちって、何だ?っていうか、部活動は?………何でこんなところにお前は居るんだ?」
「おい!!友香!!待ってくれよー!!俺、朝は弱いのにこんなところに連れ出してくるなよー!!」


